【2025年最新】統計検定 3級・2級の難易度・合格率・勉強法・メリットを徹底解説

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本記事では、日本統計学会が公式に認定する「統計検定 3級・2級」の最新情報を、公式ソースに基づいてわかりやすく整理いたします。
試験方式や出題範囲、問題数・試験時間・合格基準、直近の合格率データ、勉強法とおすすめ教材、申込手順や受験料まで、2025年8月25日時点の内容をまとめています(出典は本文末に掲載)。

統計検定 3級・2級(日本統計学会認定)とは

統計検定 3級
どんな目的向けか就職転職未経験からのキャリアチェンジ
どんな職種向けかデータアナリストマーケター研究職企画職
おすすめポイント大学基礎レベルの統計学知識を体系的に学べるため、データ活用の基礎力を証明できます。文系・理系問わず、社会人や学生が統計リテラシーを身につける入門資格として適しています。
未経験者が取得にかかる学習時間未経験者:約100〜150時間(基礎理論70時間+演習30〜50時間)
統計学履修者:約30〜50時間(復習中心)
総費用(教材+講習+試験料+更新料)教材費:2,000〜5,000円(参考書・問題集)
講習費:0円〜10,000円(独学なら不要)
試験料:4,000円
更新料:不要
取得方法日本統計学会が実施する統計検定に申込し、試験に合格することで取得できます。
合格率約70%
試験実施場所全国の主要都市(北海道、宮城、東京、神奈川、愛知、大阪、広島、福岡など)および一部のオンライン受験対応
どんな企業向けか楽天, リクルート, ソフトバンク, NTTデータ, 富士通, NEC
詳細情報詳細はこちらをクリック

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統計検定 2級
どんな目的向けか就職転職年収アップ未経験からのキャリアチェンジ
どんな職種向けかデータサイエンティストデータアナリスト研究職マーケターシステムエンジニア
おすすめポイント大学中級レベルの統計理論(推測統計・回帰分析・分散分析など)を理解していることを示せるため、データ分析実務に直結します。統計を使う仕事を目指す方に強く評価される資格です。
未経験者が取得にかかる学習時間未経験者:約200〜300時間(基礎理論150時間+演習50〜150時間)
統計学履修者:約50〜100時間(過去問演習中心)
総費用(教材+講習+試験料+更新料)教材費:3,000〜6,000円(専門書・問題集)
講習費:0円〜30,000円(独学なら不要、通信講座利用時は追加)
試験料:5,000円
更新料:不要
取得方法統計学会が主催する統計検定に申込し、試験に合格することで取得できます。
合格率約40%
試験実施場所全国の主要都市(北海道、宮城、東京、神奈川、愛知、大阪、広島、福岡など)および一部のオンライン受験対応
どんな企業向けか楽天, リクルート, ソフトバンク, NTTデータ, 富士通, NEC, 野村総合研究所(NRI), 日立製作所
詳細情報詳細はこちらをクリック

統計検定は、日本統計学会が開発した、統計の知識と活用力を評価・認定する全国統一試験です。3級は高校「データの分析」相当から大学基礎レベルの基礎統計リテラシー、2級は大学基礎課程レベルの推定・検定・回帰などを扱い、実務・研究で通用する統計的問題解決力の土台を証明できます。主催は一般財団法人 統計質保証推進協会で、総務省・文部科学省・経済産業省・内閣府・厚生労働省の後援を受けています。
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統計検定 3級・2級(日本統計学会認定)試験の概要

試験方式

統計検定3級・2級は、全国のテストセンターで実施される
CBT(Computer Based Testing)方式の試験です。
受験者は、運営を担当するオデッセイコミュニケーションズの公式サイトを通じて
会場と日時を選択し、希望のスケジュールで受験することが可能です。
なお、1級試験のみ年1回実施され、従来型の
筆記試験(PBT)方式で行われます。

出題範囲

  • 3級
  • 初学者や大学基礎レベルを対象としており、
    データの種類や基本的な集計方法に加え、
    四分位数・分散・標準偏差などの代表値や散布度の理解が問われます。
    箱ひげ図を用いたデータの可視化、相関と回帰の基礎的概念も含まれます。
    また、確率分野では独立事象や条件付き確率を扱い、
    二項分布・正規分布の性質を学びます。さらに区間推定や仮説検定といった
    統計的推論の初歩も出題範囲です。

  • 2級
  • 大学の統計学専門科目レベルに相当し、
    1変量・2変量データ解析やカテゴリカルデータ分析など、
    より応用的な内容が中心となります。標本調査と実験では、
    フィッシャーが提唱した「比較・反復・無作為化」の3原則が重要テーマです。
    確率と分布の領域では、t分布・χ²分布・F分布を含む多様な確率分布を学びます。
    また、標本分布をもとにした推定と仮説検定(母平均・母比率・母分散を対象とした1標本・2標本検定)が出題されます。
    さらに、カイ二乗検定を用いた独立性の検証、回帰分析の理論と応用、
    実験計画法なども重要な学習範囲となります。

問題数・時間・合格基準点

区分 出題形式 問題数 試験時間 合格基準 電卓
3級 4〜5肢択一(CBT) 30問程度 60分 100点満点で65点以上 一般電卓のみ可(関数電卓不可)/数値表は会場配布
2級 4〜5肢択一(CBT) 35問程度 90分 100点満点で60点以上 一般電卓のみ可(関数電卓不可)/数値表は会場配布

難易度・合格率

最新の合格率データ

公開されている直近年のCBT全体データ(2024年)では、3級:56.5%2級:48.1%です。年度により変動しますが、3級は過半数、2級は約半数が合格する水準となっています。

情報ソース

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初学者でも合格可能な理由

  • 出題範囲が公式テキスト・問題集と明確に対応しているため、範囲学習が有効。
  • CBTのため会場・日程を柔軟に選びやすく、学習計画に合わせた受験が可能。
  • 試験直後に結果レポートが提示され、弱点把握→再受験までの改善サイクルを回しやすい。

他資格との比較

資格 主催 主な目的・特徴 方式/時間 出題の傾向 想定受験者
統計検定 3級 日本統計学会(認定) 統計リテラシーと基礎的活用力の証明 CBT/60分 用語・概念、基礎計算、推定・検定の初歩 高校〜大学初年次、初学者
統計検定 2級 日本統計学会(認定) 大学基礎レベルの推論・回帰・実験計画 CBT/90分 推定・検定、χ²、回帰、実験計画 大学生・社会人の実務基礎
データサイエンティスト検定 リテラシーレベル 一般社団法人データサイエンティスト協会 データ利活用の基礎素養(統計・AI含む) CBT/100分(実施期間制) 統計・AI・倫理・業務活用の幅広い基礎 全職種のデータ活用入門
ビジネス統計スペシャリスト(エクセル分析 一般) オデッセイコミュニケーションズ Excelでの実務データ分析スキル CBT/60分 Excel操作+統計理解(基礎〜実務) Excelを使うビジネス職

受験するメリット

統計検定3級・2級は、統計リテラシーを第三者が客観的に証明できる全国規模の検定です。採用・異動・副業のいずれにおいても「何がどこまでできるか」を明確に示せるため、学習効果とキャリアの即効性を両立できます。

  • 就職:理系・文系を問わず、定量スキルの基礎~実務レベルを可視化できます。履歴書でのアピールがしやすく、エントリー段階でのスクリーニング通過率向上が期待できます(全国実施・公的後援のある認知度)。
  • 転職:職務経歴書に推定・検定・回帰などの到達範囲を明記でき、面接での「どの手法を、どの場面で使えるか」の説明が具体化します。未経験職種へのブリッジ材料としても有効です。
  • スキルアップ:3級で記述統計と確率・推論の土台を、2級でt/χ²/F分布、区間推定、1・2標本検定、回帰、実験計画まで体系化。独学の抜け漏れが減り、実務で再現可能な「検証の型」が身につきます。
  • 年収アップ:応募可能な「データ活用が職務要件のポジション」が広がり、職種・等級レンジの選択肢が増加します。※資格単体で年収が保証されるわけではありませんが、要件充足の裏付けとして効果的です。
  • 未経験からのキャリアチェンジ:3級は業務改善やマーケの基礎分析の入口に、2級はデータアナリスト/データドリブンな企画職の基礎証明に適します。学習ロードマップ(3級→2級→実務課題での適用)が描きやすくなります。
  • 副業/フリーランス:提案書・ポートフォリオでA/Bテスト設計、アンケート設計、基本的な仮説検定・回帰分析の提供範囲を明示できます。品質の期待値が揃い、案件獲得時の齟齬を減らせます。

どちらを受けるべきか(目安)

  • まずは3級:データの要約・可視化、確率・推論の初歩を固めたい/実務経験が浅い。
  • 最短で2級:職務で検定・回帰を使う場面が想定される/職種変更・転職で実務基礎の証明が必要。

実務での活用例(イメージ)

  • マーケティング:LPのA/Bテストで母比率の差の検定、効果の信頼区間提示。
  • 業務改善:工程不良率の監視とχ²検定による要因の当たり付け、改善前後の2標本検定。
  • リサーチ:アンケート設計(無作為化・反復の考え方)とカテゴリカルデータ分析。

学習→実務適用→成果共有の流れを意識し、「何ができるか」を具体的に言語化して履歴書・職務経歴書・提案書へ展開すると、資格の効果を最大化できます。

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統計検定3級・2級 合格のための具体的な勉強方法

▶ 統計検定3級:合格者の学習パターンまとめ

  • 学習期間・時間感覚
    • ある受験者は約1か月の準備で、平日1日1h・休日2h程度学習し合格。
    • 別の受験者は25日間で1日約1.5hの勉強を実施し、着実に成果を出しています。
    • 中には1週間で計15時間(合計3〜8h/分野)という短期集中型の例も。
  • 教材と基本の流れ
    • 公式テキストを3周程度読み込み、章末の問題を繰り返し解答。不正解問題だけ再チャレンジ。
    • 公式問題集(CBT対応版)も3周繰り返し、間違えた問題は集中的に演習。
    • Udemyや動画で全体を先に把握 → テキストで理論固め → 反復練習という順番も有効。
    • YouTube動画で理解困難な分野(例:条件付き確率・仮説検定など)を補強。
  • 過去問の有効活用
    • 公式より易しい過去問(例:2021年6月分)は参考程度に留め、本試験への過信は禁物。
    • 「試験時間を測って過去問を解く→自分の集中力・苦手分野を把握する」方法が有効。

▶ 統計検定2級:合格者の勉強戦略

  • 学習スケジュール例
    • ある受験者は約1か月で合格(75点取得)、前半は「統計の時間」→中盤に動画+ターゲット問題→後半に過去問を実施。
    • 別の受験者は2か月前から学習開始。1〜2h/日の学習で、「統計学の時間」で基礎固め → 過去問→直前ノート復習。
  • 教材構成と活用
    • 統計WEB「統計学の時間」で初級〜基礎編を丁寧に読み、理解と定着を図る。
    • 公式過去問を使用し、問題傾向の把握と時間配分の練習を徹底。
    • 理解が浅い部分はYouTubeやUdemy教材(例:とけたろう、みやもと講座)で補完。
    • 公式問題集を2~3周実施し、理解を反復。完璧主義でなく“7〜8割理解”できた段階で試験挑戦もOK。
  • 失敗から得た改善策
    • 1回目・2回目の不合格経験を通し、「苦手分野を復習→知識の理解レベルの底上げ」が成功の鍵だったと振り返り。
    • 過去問+統計学の導入書(例:「入門 統計学」)の再読で本質理解にシフト

▶ 全体まとめ:学習アプローチ比較

級別 期間目安 主な学習手法
3級 1週間~1か月(15〜50時間) 公式テキスト+問題集反復 → YouTube補完 → 過去問演習(時間管理・傾向把握)
2級 1~2か月(1〜2h/日) 統計WEB基礎 → 過去問徹底 → 補助動画・問題集反復 → 苦手克服 → 本質理解

▶ 合格者からのアドバイス

  • 「過去問が簡単だから」と侮らず、公式テキストや問題集のレベルにしっかり取り組むべきです。
  • 不得意分野や解けない問題に出会ったら、YouTubeや統計WEBで“わかるまで”学習を継続しましょう。
  • 時間管理を意識し、試験の模擬演習をしっかり行うことで、本番で慌てず対応できるようになります。

独学と講座の選び方

  • 独学向き:大学教養レベルの数式に抵抗が少なく、自己管理ができる方。公式テキスト+公式問題集の到達で十分合格圏内。
  • 講座併用:数式が苦手/効率重視の方は、外部団体が提供するオンライン講座を活用(日本統計学会推薦講師の講座情報が公開されています)。

アプリや問題集の活用法

  • まずは公式テキスト・問題集を主軸にする(出題範囲に完全整合)。
  • サンプル問題や演習は間違いノート化し、根拠・用語の定義を書き出す。
  • 移動時間は用語カード化(例:標本分布、p値、χ²検定の前提などの一問一答)。
  • 計算系は電卓操作+式展開を手で再現し、試験速度を鍛える。

おすすめ参考書・教材

初学者向けテキスト

おすすめ理由

いずれも日本統計学会公式認定の教材であり、試験範囲と整合した良質な問題・解説で基礎から応用まで体系的に学べます。

CBT(Computer-Based Testing)対応のレイアウトと設問で、本番さながらの演習体験を積み重ねられます。理解→演習→復習の流れを実務に近い形で反復できます。

統計分野の代表的学会が監修・認定しているため、内容の正確性と水準に対して高い信頼が置けます。受験者の標準教材として安心して採用できます。

最新の試験形式に準拠し、学習者が迷わず取り組める構成です。学習計画を立てやすく、進捗の自己評価もしやすい点が魅力です。

過去問対策アプリ・問題集

  • CBT対応 公式問題集(3級・2級)
  • 公式サイトの問題例(CBTスクリーンイメージ)で操作・時間感覚を確認

通信講座・オンライン講座

  • 日本統計学会推薦講師によるセミナー・講座情報(オンライン実施含む)を活用。
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試験申し込み方法・日程

受験申し込み手順

  1. 統計検定公式サイトの「受験申込」からCBT方式へ進む。
  2. オデッセイコミュニケーションズのサイトでOdyssey IDを作成。
  3. 希望の試験会場・日時を選び、受験料を支払う。
  4. 当日は写真付き身分証持込可の電卓を忘れずに来場。

試験会場と日程

統計検定は級ごとに実施方法と日程が異なります。
3級・2級は全国のテストセンターにて通年で実施され、各会場の公開スケジュールに従って予約を行います。会場によって実施日や空席状況が異なるため、公式サイトから確認のうえ、早めに予約することをおすすめします。
1級は年1回のペーパー試験(PBT方式)として実施され、次回は2025年11月16日(日)に予定されています。

受験料

  • 3級:一般 6,000円(税込)/学割 4,000円(税込)
  • 2級:一般 7,000円(税込)/学割 5,000円(税込)
  • 1級:一般 10,000円(税込)/学割 7,000円(税込)

※学割の対象は大学生・大学院生・専門学校生・高校生などで、受験当日に学生証の提示が必要となります。

支払い方法

統計検定の受験料はオンラインでの事前決済となります。以下の方法が利用可能です。

  • クレジットカード決済
    VISA・Mastercard・JCB・American Expressなど主要カードブランドに対応しています。支払いが即時に完了し、予約がスムーズに確定するため、最も利用されている方法です。
  • コンビニ決済
    セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップなどでの支払いが可能です。支払期限までに店頭で手続きを行う必要があります。期限を過ぎると予約が無効となるため注意が必要です。
  • 銀行振込
    一部の試験では銀行振込が利用可能です。振込手数料は受験者負担となり、入金確認に時間がかかる場合があるため、試験日が近い場合はクレジットカードやコンビニ決済を推奨します。

支払い完了後にメールで受験票(確認書)が発行されます。特にコンビニや銀行振込の場合は支払期限を必ず守り、決済完了メールを保存しておくと安心です。

※金額は記事更新日時点。最新の受験料は申込画面でご確認ください。

合格後の活用方法

就職活動での活用

履歴書・ポートフォリオに記載し、数値に基づく意思決定力の指標として提示。後援省庁のある公的性格の資格で、信頼性の対外説明が容易です。

社内評価・資格手当

データ活用を業務要件とする職種(企画、品質管理、調査、Web/アプリ運用のABテスト等)で評価対象になりやすく、教育投資の根拠にもなります。

次のステップ(上位資格)

2級合格後は準1級1級(統計数理・統計応用)、実務寄りに広げるならデータサイエンス基礎/発展/エキスパートの各区分に進む選択肢があります。合格者にはオープンバッジも発行されます。

よくある質問(FAQ)

  • 受験資格はありますか? 年齢・所属・経験による制限はありません。
  • 合格の有効期限はありますか? ありません(更新手続きや更新料も不要)。
  • 電卓は持ち込めますか? 可能です(一般電卓のみ。関数電卓・プログラム電卓等は不可)。
  • 結果はいつわかりますか? 試験直後に会場端末でレポートが提示されます。
  • 在宅(リモート)受験はできますか? 3級・2級はテストセンターでのCBT受験です。
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まとめ

統計検定3級・2級は、統計リテラシーから推論・回帰・実験計画までの基礎力を体系的に証明できる、実務・学業双方に有効な資格です。
公式テキストと問題集で範囲学習→演習→弱点補強のサイクルを組み、通年CBTの利点を活かして計画的に合格を目指しましょう。

参考リンク