【2025年最新】情報セキュリティマネジメント試験の難易度・合格率・勉強法・メリットを徹底解説

IT資格の詳細 IT資格
この記事は約9分で読めます。

情報セキュリティマネジメント試験(SG)は、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施する国家試験の一つで、組織の情報資産を守るための基本的な知識・技能を評価する資格です。現在はCBT方式で通年・随時に実施され、実務の現場で求められる“守りのIT”を体系的に学べるのが特徴です。特に個人情報を扱う部門や管理部門、非エンジニア職の方にも広く推奨されます。

情報セキュリティマネジメント試験(国家資格)とは

情報セキュリティマネジメント試験
どんな目的向けか就職転職年収アップ未経験からのキャリアチェンジ
どんな職種向けかシステムエンジニアプログラマーセキュリティエンジニアITコンサルタント情報システム担当者
おすすめポイント国家資格であり、情報セキュリティに関する基礎知識を証明できるため、IT業界だけでなく一般企業の情報システム部門でも評価されます。未経験者がIT分野へキャリアチェンジする際の登竜門としても有効で、就職や転職時のアピール材料になります。
未経験者が取得にかかる学習時間未経験者:約150〜200時間(情報セキュリティの基礎、過去問演習中心)
IT実務経験者:約30〜50時間(過去問演習と最新傾向の確認程度)
総費用(教材+講習+試験料+更新料)教材費:1,000〜5,000円(参考書・問題集)
講習費:0円〜10,000円(独学なら不要、通信講座やスクール利用時は追加)
試験料:7,500円
更新料:不要
取得方法独立行政法人IPAが実施する「情報処理技術者試験」の一つである情報セキュリティマネジメント試験を受験し、合格することで取得できます。
合格率約50%
試験実施場所全国の都道府県(東京、神奈川、大阪、愛知、福岡、北海道など主要都市を含む全国47都道府県)
どんな企業向けかNTTデータ, 富士通, NEC, ソフトバンク, 楽天, リクルート, KDDI, 日立製作所, サイバーエージェント, LINEヤフー
詳細情報詳細はこちらをクリック

SGは〈共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)レベル2相当〉の試験で、情報セキュリティマネジメントの計画・運用・評価・改善を通じて、組織のセキュリティ水準の維持・向上に貢献できる人材を認定します。対象はIT部門に限らず、営業・総務・人事・経理など幅広い職種です。

情報セキュリティマネジメント試験(国家資格)試験の概要

試験方式

全国のテストセンターで実施されるCBT(Computer Based Testing)方式です。障害等のある方を対象とした筆記(特別措置)も期日限定で用意されています。

出題範囲

「情報資産・脅威・脆弱性・リスク」「セキュリティポリシ・ISMS・教育訓練」「委託先管理・CSIRT・インシデント対応」「関連法令・規格」などを中心に、科目A(知識)と科目B(ケーススタディ)で、現場実践に必要な基礎を幅広く問います。

問題数・時間・合格基準点

  • 試験時間:120分(2科目一体で実施)
  • 出題形式:科目A=多肢選択(四肢択一)/科目B=多肢選択
  • 出題数・解答数:60問/60問(科目A48・科目B12が目安)
  • 採点方式:IRT(項目応答理論)
  • 合格基準:総合評価点 1,000点満点中 600点以上

難易度・合格率

最新の合格率データ

IPA公表の月次統計によると、2025年4〜7月の月次合格率は概ね70%台で推移(例:4月72.4%、5月76.6%、6月74.1%、7月71.7%)。直近はおおむね「70%前後」が目安です。

初学者でも合格可能な理由

  • CCSFレベル2相当で、プログラミングや高度な数理は不要(知識+事例理解が中心)。
  • 出題は実務に直結する“守りのIT”が中心で、未経験者でも学習計画を立てやすい。
  • 月次合格率はおおむね70%前後で推移しやすい(学習効果が反映されやすい出題設計)。

他資格との比較

区分 レベル 主な特徴
ITパスポート(iパス) レベル1 ITリテラシの基礎。全職種向けの入門。
情報セキュリティマネジメント(SG) レベル2 管理・運用寄りのセキュリティ基礎を体系化。
基本情報技術者(FE) レベル2 アルゴリズム/プログラミングを含む技術寄り基礎。
応用情報技術者(AP) レベル3 設計・マネジメント・戦略を含む応用的内容。
情報処理安全確保支援士(SC) レベル4 高度なセキュリティ専門職向け国家資格。

(各レベルの位置づけは経産省/IPAの区分に基づく。)

受験するメリット

  • 就職:国家試験として評価の物差しになり、基礎的なセキュリティ知識を客観的に証明できます。
  • 転職:実務でのセキュリティ配慮を示せるため、非エンジニア職でもアピール材料になります。
  • スキルアップ:ISMSやリスクマネジメント等、組織で役立つ“守りの知識”を体系的に学べます。
  • 年収アップ:企業の評価制度・資格手当の対象となるケースがあり、評価の可視化に寄与します。
  • 未経験からのキャリアチェンジ:IT未経験でも入り口資格として位置づけられやすい。
  • 副業/フリーランス:顧客情報の取り扱いポリシやセキュリティ提案の基礎を学べ、信頼性向上に寄与。

勉強方法・対策

勉強時間の目安

  • 初学者:60〜100時間(3〜6週間目安)
  • 実務経験者:30〜60時間

短期集中で「基礎インプット → 公開問題・問題集で演習 → 弱点補強」を1〜2サイクル回すのが効率的です。

独学と講座の選び方

  • 独学:最新シラバス対応のテキスト+公開問題で十分合格可能。ケース問題(科目B)は必ず演習。
  • 講座:学習時間の確保が難しい人は、模試・添削や直前対策が付く講座を選ぶと効率的。

アプリや問題集の活用法

  • 公開問題(科目A/B)の定着:IPAの公開問題・解答例を周回。
  • Web問題集「過去問道場」:スマホで分野別・模試形式を反復。
  • 学習アプリ:市販の科目A対策アプリでスキマ時間演習。

おすすめ参考書・教材

初学者向けテキスト

  • 『徹底攻略 情報セキュリティマネジメント教科書 令和7年度』(インプレス)
  • 『ニュースペックテキスト 情報セキュリティマネジメント 2025年度版』(TAC出版)

過去問対策アプリ・問題集

  • 情報セキュリティマネジメント試験ドットコム(公開問題・道場・解説)
  • 2025年版 情報セキュリティマネジメント問題集(iOS/Android)

通信講座・オンライン講座

  • TAC:CBT対応Web模試・講座(直前対策を含むコースあり)

試験申し込み方法・日程

受験申し込み手順

  1. CBT-SolutionsのSG試験ページにアクセスし、受験者マイページを作成。
  2. 会場・日時を選択し、受験料を支払い(バウチャー利用可)。
  3. 予約確定後、受験票・当日の持ち物等を確認のうえ受験。

試験会場と日程

会場は全国のCBTテストセンター。通年・随時で実施され、希望に合わせて日時選択が可能です(障害等のある方向けに、期日限定の特別措置の筆記試験も実施)。

受験料

7,500円(税込)。最新の手数料と実施スケジュールは公式案内をご確認ください。

合格後の活用方法

就職活動での活用

国家試験としての客観指標となり、IT部門以外でも基礎的なセキュリティ素養を示せます。企業・官公庁・教育機関の活用事例が公開されています。

社内評価・資格手当

社内の評価制度や資格手当の対象とされる事例があり、評価の可視化・人材育成の観点からもメリットがあります。

次のステップ(上位資格)

  • 技術基礎を広げる:基本情報技術者(FE, レベル2)→応用情報(AP, レベル3)
  • 専門性を高める:情報処理安全確保支援士(SC, レベル4)

自身の業務領域やキャリア志向に合わせて選択しましょう。

よくある質問(FAQ)

  • Q. 受験資格はありますか?
    A. 年齢・学歴・国籍・実務経験等の制限なく申込できます(国家試験の一区分として通年CBTで公開)。
  • Q. 合格の有効期限はありますか?
    A. 合格そのものに有効期限はありません。
  • Q. 科目A/Bのどちらかが苦手でも合格できますか?
    A. 合否は「総合評価点」で判定されます。全体で600点以上を狙い、弱点は過去問で補強しましょう。
  • Q. 勉強は独学でも大丈夫?
    A. 公式公開問題+最新シラバス対応テキストで十分合格可能です。模試やアプリを併用すると効率が上がります。
  • Q. いつ受けられますか?
    A. 通年・随時で、希望の会場・日時をCBT予約サイトから選びます。

まとめ

情報セキュリティマネジメント試験は、全職種で求められるセキュリティ基礎を“国家試験”として可視化できる実務直結の資格です。CBTで通年受験でき、出題は知識(科目A)とケース(科目B)を通じて現場対応力をバランス良く評価します。まずは公式の出題内容・公開問題を押さえ、最新テキストやWeb問題集・アプリで反復し、総合評価600点以上を確実に取り切る学習計画を立てましょう。