基本情報の次に応用情報へ進む人、実務で扱う範囲を広げたい人に向けて、試験の準備を整理しました。2026年度のCBT日程を押さえたうえで、科目Bの記述練習と分野選択を具体的に進められる内容にしています。
公式情報確認日:2026年9月20日。日程・結果発表の予定は追加の公式案内で変更される場合があります。
2026年度の応用情報技術者試験で変わること
2026年度の応用情報技術者試験はCBT方式で実施され、科目Aと科目Bを別の日に受験します。以前の春・秋の筆記試験と混同しないように、日程と出題形式から確認しましょう。
| 形式・時間 | 四肢択一80問・150分 |
|---|---|
| 前期の受験期間 | 2026年10月28日〜11月10日 |
| 後期の受験期間 | 2027年2月6日〜2月19日 |
| 形式・時間 | 記述式11問中5問・150分 |
|---|---|
| 前期の受験期間 | 2026年11月24日〜12月6日 |
| 後期の受験期間 | 2027年3月3日〜3月15日 |
前期・後期それぞれの実施期間に予約する
2026年度前期の申込受付は2026年10月6日10時から11月7日17時までで、科目Aは10月28日〜11月10日、科目Bは11月24日〜12月6日に実施されます。後期は2027年1月27日〜2月16日が申込受付期間で、科目Aは2月6日〜2月19日、科目Bは3月3日〜3月15日の予定です。2026年度の後期試験が暦の上では2027年になる点に注意してください。前期と後期、申込期間と受験期間を分けてカレンダーに登録すると、取り違いを防ぎやすくなります。
通常のCBTでは、実施期間内の空席のある会場・日時を選びます。年間を通して好きな時期に受けられるという意味ではありません。仕事の繁忙期や学校の試験と重ならないか、科目Aと科目Bの両方について先に確認しましょう。科目Aの受験が終わってから科目Bの学習を始めるのでは、記述練習の時間が足りなくなることがあります。申込手順や追加案内は公式の受験者サイトで確認し、予定が変更された場合は古い記事の日付ではなく最新の公式案内を優先してください。
科目Aは四択、科目Bは記述式のまま
科目Aは150分・80問の四肢択一、科目Bは150分・11問中5問に解答する記述式です。CBTになっても、科目Bがすべて選択問題になるわけではありません。問題文の状況を読み取り、設問が求める理由や方法を文字で回答する準備が必要です。基準は両科目とも100点満点中60点以上で、片方の点数だけで合格にはなりません。基本情報の評価点と応用情報の点数を同じ仕組みとして説明しないように、受験する試験の要綱で条件を確認しましょう。
科目Bでは情報セキュリティの1問が必須で、残る10問から4問を選びます。すべての分野を同じ深さで対策するより、必須分野と自分が解きやすい分野を組み合わせて準備すると計画を立てやすくなります。ただし、学習時に決めた分野でも、本番の問題が必ず解きやすいとは限りません。得意分野をいくつか持ち、問題の条件や設問を見て選ぶ練習が必要です。画面での長文読解や文字入力にも慣れ、紙の問題集で答えが書けることと、CBTで時間内に回答できることの両方を確かめてください。
合格率は筆記時代の実績とCBT移行後を分けて読む
IPAが公表した2025年度秋期の応用情報技術者試験は、受験者44,005人、合格者10,792人、合格率24.5%でした。この試験は2025年10月12日に実施されたもので、2026年秋のCBT試験の結果ではありません。試験日の年と年度を取り違えると、まだ行われていない試験の結果を掲載することになります。2026年9月20日時点では2026年度前期は実施前なので、CBT移行後の合格率としてこの数字を使うことはできません。
難易度を考える際も、合格率だけで自分に必要な勉強量を決めるのは避けましょう。科目Aの知識が広く不足している人と、知識はあるが科目Bの記述がまとまらない人では、取り組む内容が異なります。最初に過去問題を一部解き、知らない用語、読み落とした条件、回答に入れられなかった要素を記録してください。数字は試験全体の傾向を把握する資料として使い、自分の準備は具体的な解答で判断します。合格率の低さから諦めたり、実務経験があるから準備不要と決めつけたりせず、弱点を確かめて学習を始めましょう。
出典:IPA・2026年度の申込期間と実施期間/応用情報技術者試験/2025年度秋期の合格発表
応用情報の科目A・科目Bを並行して勉強する方法
応用情報は、知識を覚えるだけでなく、事例の条件に沿って説明する練習が必要です。科目Aの復習、科目Bの記述、選択分野の見極めを並行して進め、片方だけに偏らないようにしましょう。
科目Aは知らない用語より、説明できない仕組みを探す
科目Aの過去問題を解いたら、正解かどうかに加えて、なぜその選択肢になるのかを説明してみます。用語を見たことがあるだけでは、似た仕組みや条件の違いを問われると迷いやすくなります。例えばデータベースの問題なら、定義を暗記するだけでなく、どのような更新時の不都合を防ぐための考え方かまで確認してください。解説で知らない言葉が続く分野は、問題数を増やす前に入門的な説明へ戻り、図や具体例を使って理解を補うほうが進めやすい場合があります。
誤答の記録は、技術・管理・経営の分野ごとにまとめ、週ごとに復習する範囲を決めます。正解した問題でも理由が曖昧なら見直しの対象に残し、答えの位置を覚えただけの正解を実力と混同しないようにしましょう。計算問題は式の意味と単位を確かめ、条件を変えても同じ手順で解けるかを試します。教材を選ぶ際は受験する年度の出題範囲と照合し、旧版に書かれた日程や申込方法は切り離して扱ってください。短時間の復習とまとまった演習を組み合わせ、覚えている範囲を少しずつ広げます。
科目Bは設問の要求と本文の根拠を対応させる
科目Bでは、先に設問を読み、何を答える必要があるかを確認してから本文を読み直す練習をします。「理由」を聞かれているのか、「実施する対策」を聞かれているのかで、必要な回答は違います。本文中の事実、制約、登場人物の役割を整理し、回答の根拠となる箇所を示せるようにしてください。一般に正しい知識を書いていても、事例の条件に合っていなければ適切な答えにはなりません。例えば権限の問題なら、誰が何を操作できる状態を変えるのかまで具体化します。
解答後はIPAの解答例と採点講評を読み、自分の回答に不足していた要素を確認します。同じ文章になっているかだけではなく、対象、行動、理由など必要な要素が入っているかを比べましょう。「セキュリティを強化する」のような曖昧な表現で止まった場合は、本文のどのリスクを、どの仕組みで減らすのかを書き直します。復習では完成した解答例を丸暗記するより、根拠の場所と答えを組み立てる手順を残すことが重要です。文字数の指定にも合わせ、要点を落とさず短く書く練習を繰り返してください。
選択分野は得点・時間・解答の安定性で決める
科目Bの選択分野は、職種名や「簡単らしい」という評判だけで決めず、複数回の過去問題を実際に解いて比べます。ネットワークが仕事に近くても、長文の条件を読み取れず時間がかかるなら追加の練習が必要です。一方、実務で触れていない分野でも、解説を理解し、根拠を拾って答えられるなら継続して学ぶ価値があります。必須の情報セキュリティを軸に、選択できる分野を複数用意し、問題ごとの相性を確かめてください。
記録するのは自己採点だけでなく、解答に使った時間、調べずに説明できた割合、読み違いの原因です。たまたま一回解けた分野を得意と決めず、別の回でも同じように取り組めるかを見ます。本番を想定した練習では150分の中に、問題を選ぶ時間と見直す時間も含めましょう。途中で選択を変更する場合は、どの程度時間を使っているかを確認し、残りの問題への影響も考えます。最初から全問に長く目を通すより、自分が判断しやすい順番を練習の段階で作っておくと迷いを減らせます。
出題と分野選択の根拠:IPA・試験要綱Ver.5.6。問題・解答例は公式の試験案内から確認できます。
応用情報を学ぶ価値と教材の選び方
応用情報を学ぶ目的は、資格欄を埋めることだけではなく、技術や業務上の判断を説明できるようになることです。自分の現在地と仕事の目的を整理してから、必要な学習支援を選びましょう。
基本情報の次に進む人と、基礎を補う人の違い
基本情報に合格して基礎用語やアルゴリズムを理解している人は、応用情報の事例問題を解き、より深く学ぶべき分野を探すところから始められます。反対に、問題文の用語がほとんど分からない場合は、基礎の復習を挟んだほうが学習を進めやすくなります。応用情報の受験に基本情報の合格は必須ではありませんが、受験できることと、現在の理解度に合うことは別です。資格の順番にこだわるより、公式の問題を読んでどこで止まるかを確認してください。
未経験から転職を目指しているなら、応用情報の勉強だけで応募準備が十分になるとは考えないようにします。仕事内容の理解や、小さな制作・構築の経験も必要です。基本情報技術者の学習と活用方法を参考に、基礎知識と実践の不足を分けて整理しましょう。実務経験がある人も、担当業務以外の分野には学び直しが必要な場合があります。一律の勉強時間を目標にするのではなく、最初の一週間で解いた問題から学習範囲と週の時間配分を見積もります。
独学で不足する支援を確かめてから講座を選ぶ
独学を始めるなら、説明用の教材と公式の過去問題を組み合わせ、科目Bの解答を自分で見直せるか試します。分からない言葉を調べれば進められるのか、解答例を読んでもなぜそうなるか分からないのかで、必要な支援は変わります。教材を何冊も買い足す前に、どの場面で止まるかを記録してください。紙面の説明が分かりにくいだけなら動画が役立つことがありますが、自分の記述の不足を知りたい場合は、添削や質問対応の有無まで確認する必要があります。
有料講座では、2026年度CBTへの対応、科目Bの解説範囲、受講期限、質問や添削の対象を公式ページで比べます。「学習サポートあり」という表現だけで、個別の答案を見てもらえると判断しないでください。スタディングの講座内容を確認する記事も参考に、申し込むコースで受けられる支援を確かめましょう。学習の順番が必要なのか、疑問への回答が必要なのかを先に決めると、価格だけで購入し、必要な機能がなかったという行き違いを減らせます。
仕事では判断の理由、転職では担当範囲と一緒に示す
実務で活かすなら、学んだ内容を現在の判断に結び付けて説明する練習をします。例えば、システムを変更する際に、性能だけでなく運用負荷や安全性をどう比較するか、障害時にどの順で状況を確認するか、といった場面です。すべての問題を自分だけで解決できると考えるのではなく、関係者に確認すべきことを整理するためにも知識を使います。職場の手順を勝手に変えるのではなく、担当者や上位者と相談し、目的と条件をそろえてから提案してください。
転職では合格した事実と、実際に担当した仕事を分けて書きます。「設計を主導した」と言えるのは本当にその役割を担った場合であり、試験の勉強で設計問題を解いたこととは区別が必要です。経験がある人は課題、判断、結果を説明し、経験がない人は学習や練習の成果として示しましょう。IT転職に向けた準備も参考に、応募先で求められる担当範囲と照合します。資格手当や昇格への扱いは企業ごとに異なるため、収入が自動で増える前提で受験費用を考えないことも大切です。
応用情報の受験前によくある質問
CBTへの移行期は、従来の受験方法の記憶だけで準備すると取り違えやすくなります。料金、当日の操作、結果確認のタイミングを整理してから申し込みましょう。
受験料はいくらで、科目ごとに支払いますか?
受験料はいくらで、科目ごとに支払いますか?
応用情報技術者試験の受験手数料は税込7,500円です。科目Aと科目Bを別日に受験することと、試験料金が二回分になることは別であり、科目ごとに7,500円ずつ払うという案内ではありません。申し込みは公式の受験者サイトの手順に沿って進め、科目A・Bそれぞれの予約内容を確認してください。支払い方法によって別途手数料が必要な場合があるため、確定前に画面の合計金額を確認します。教材や講座の代金は、この受験手数料とは別に予算へ入れておきましょう。
2026年度前期は、申込受付が始まる前に利用者登録や会場の案内を確認しておくと準備しやすくなります。会社の費用補助を利用する人は、支払い前の申請や領収書の条件も確認してください。自分の予定だけでなく、両科目を受けられる日と移動時間まで見て選びます。予約変更やキャンセルの条件は申込時の規約を読み、以前の筆記試験と同じ手続きだと思い込まないことが重要です。不明点がある場合は受験サポートに確認し、申込完了後はマイページの予約状況を控えておくと安心です。
CBTでは紙のメモを使えますか?
CBTでは紙のメモを使えますか?
IPAの2026年9月17日の案内では、試験画面上のメモ機能・電卓機能に加え、試験室への入室時にメモ用紙1枚と筆記用具が配布されます。前期・後期とも対象です。自分のノートや計算用紙を自由に持ち込めるという意味ではありません。会場で用意されるものと、自分が持参すべき本人確認書類を分けて準備してください。古い案内を見て「紙は一切使えない」と決めつけず、追加発表と当日の指示を確認することが必要です。
練習では紙面で問題を解くだけでなく、パソコンの画面で長い事例を読み、キーボードで短い回答を入力してみましょう。問題文と回答欄を行き来したときに条件を見失わないか、入力した内容を見直せるかを確かめます。メモには全文を書き写すのではなく、条件や対応関係など解答に必要な情報を絞ると使いやすくなります。入力の速さだけを追わず、誤字や主語の抜けがないかを確認する時間も確保してください。実際の操作方法や使用できる機能は公式の説明に従い、会場で不明な点は試験監督員の案内を受けましょう。
試験が終わったら、すぐに合否が分かりますか?
試験が終わったら、すぐに合否が分かりますか?
科目Aの得点は試験終了後に端末へ表示され、マイページでも確認できます。一方、科目Bの得点は試験終了時の画面には表示されません。2026年度前期の科目Bの成績照会は2027年1月頃、合格発表は2027年2月頃が予定されています。後期の科目Bの成績照会は2027年5月頃、合格発表は2027年6月頃の予定です。いずれも予定時期なので、正式な日付は追加の公式案内で確認してください。科目Aの基準点を満たした時点で、応用情報全体に合格したと扱わないようにします。
転職や社内申請で資格を使う予定がある人は、受験日だけでなく合格発表までの期間も考慮してください。結果待ちの段階で書類に記載する場合は、受験済みで結果待ちであることを正確に伝え、合格済みと誤解される表現は避けます。受験後の学習では、公開されている問題などを使って弱点を復習し、試験で見た問題の内容を外部へ共有しないようにします。合格後に専門分野を深めるか、仕事の実践を増やすかは、結果と現在の課題を見て決めましょう。資格を取った後に何をするかまで整理しておくと、待ち時間も次の準備に使えます。
