【サーバーNo.294】今更聞けない！Java仮想マシン（JVM）をサクッと解説

サーバー サーバー
2024.08.20
この記事は約4分で読めます。

このページでは、Java仮想マシン（JVM）について、初心者の方にもわかりやすく解説します。この記事を読むことで、JVMの基本的な仕組みや役割を理解できるようになります。

Java仮想マシン（JVM）とは？

Java仮想マシン（JVM）は、Javaプログラムを実行するための仮想化されたコンピュータです。実際のハードウェアではなく、ソフトウェア上で動作し、Javaのコードを機械語に変換して実行します。

わかりやすい具体的な例1

例えば、Windowsのパソコンで動作するアプリを、Macでも動かしたいとします。通常は、アプリがWindows専用であればMacで動作しませんが、Javaで書かれたアプリはJVMを利用することで、WindowsでもMacでも同じように動作させることができます。JVMは異なるOS間での互換性を提供する役割を果たしています。

わかりやすい具体的な例2

また、スマートフォンアプリの開発でもJVMが使われます。AndroidアプリはJavaで開発されることが多く、JVMによって様々な機種やOSバージョンで同じアプリが動作します。これにより、開発者は一度コードを書けば、多くのデバイスでそのアプリを動かすことができます。

Java仮想マシン（JVM）はどのように考案されたのか

Java仮想マシン（JVM）は、プラットフォームに依存しないプログラムの実行を可能にするために考案されました。1990年代初頭、Sun Microsystems社のジェームズ・ゴスリン氏が、どのコンピュータでも動作するプログラムの実現を目指し、Java言語とともにJVMの開発に取り組みました。

考案した人の紹介

Java仮想マシン（JVM）は、Sun Microsystemsのジェームズ・ゴスリン氏によって考案されました。ゴスリン氏は、「Write Once, Run Anywhere（WORA）」という概念を提唱し、JVMを利用することでプログラムがどのプラットフォームでも動作するように設計しました。

考案された背景

当時、異なるOSごとにプログラムを開発しなければならないという問題がありました。これにより、開発コストが増大し、プログラムの互換性も大きな課題となっていました。この課題を解決するために、ゴスリン氏はJVMを開発し、Java言語と組み合わせることで、どのコンピュータでも動作するプログラムを実現しました。

Java仮想マシン（JVM）を学ぶ上でつまづくポイント

JVMを学ぶ際、多くの人が「バイトコード」の概念でつまづくことがあります。バイトコードは、JavaのソースコードがJVM上で実行されるために中間コードに変換されたものです。この中間コードがあるおかげで、Javaプログラムは異なるOSでも同じように動作します。この仕組みを理解することが、JVMを深く理解するための第一歩です。

Java仮想マシン（JVM）の構造

JVMは主に以下の3つの部分で構成されています。「クラスローダー」、「実行エンジン」、「メモリマネージャー」です。クラスローダーは、Javaのクラスファイルをメモリに読み込む役割を持ち、実行エンジンは読み込まれたバイトコードを実行します。メモリマネージャーは、プログラムが使用するメモリを管理し、ガベージコレクション（不要なメモリの解放）も行います。

Java仮想マシン（JVM）を利用する場面

JVMは、主に次のような場面で利用されます。Javaで開発されたソフトウェアを実行する際や、複数のプラットフォーム間での互換性が求められるアプリケーションの実行時です。

利用するケース1

例えば、ウェブサーバー上で動作するJavaアプリケーションは、JVMを利用して実行されます。これにより、サーバーのOSに関係なく、アプリケーションが同じように動作します。

利用するケース2

また、企業の業務システムにおいて、Javaで開発されたシステムはJVM上で実行されます。これにより、異なるデバイスやOS環境に依存せず、システムの一貫した動作が保証されます。

さらに賢くなる豆知識

Java仮想マシン（JVM）は、実際のハードウェア上で動作するのではなく、仮想化された環境で動作します。このため、JVMの上で動作するJavaプログラムは、セキュリティの観点からも非常に優れています。プログラムが直接OSにアクセスすることがないため、ウイルスやマルウェアの影響を受けにくいのです。

あわせてこれも押さえよう！

  • バイトコード

    • バイトコードは、Javaソースコードがコンパイルされて生成される中間コードです。

  • ガベージコレクション

    • ガベージコレクションは、不要になったメモリを自動的に解放する仕組みです。

  • クラスローダー

    • クラスローダーは、Javaクラスファイルをメモリにロードする役割を担っています。

  • Java Runtime Environment（JRE）

    • JREは、JVMとJavaクラスライブラリを含む実行環境のことです。

  • Just-In-Time（JIT）コンパイラ

    • JITコンパイラは、バイトコードを実行時にネイティブコードに変換する仕組みです。

まとめ

Java仮想マシン（JVM）を理解することで、プラットフォームに依存しないソフトウェアの開発が可能となります。また、JVMの構造や動作原理を学ぶことで、セキュリティやパフォーマンスの最適化にもつながります。これらの知識は、日常生活や仕事において、Javaを活用する際に非常に役立つものです。

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