【サーバーNo.251】今更聞けない!クロスオリジンリソースシェアリングをサクッと解説

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この記事では、ウェブ技術に詳しくない方でも理解できるように、クロスオリジンリソースシェアリング(CORS)について詳しく説明します。

クロスオリジンリソースシェアリングとは?

クロスオリジンリソースシェアリング(CORS)とは、ウェブブラウザが異なるオリジン(ドメイン、プロトコル、またはポートが異なる)からリソースを取得する際に、そのリクエストが許可されているかどうかを確認するための仕組みです。これにより、ウェブアプリケーションがセキュリティ上の問題を避けつつ、必要なリソースを安全に取得できます。

わかりやすい具体的な例1

たとえば、あなたが訪れたウェブサイトが別のオリジンのAPIからデータを取得したい場合、CORSはそのリクエストをブロックすることができます。しかし、そのAPIが適切に設定されていれば、CORSヘッダーを使って特定のオリジンからのアクセスを許可することができます。この仕組みは、異なるドメイン間でのデータ共有を安全に行うために重要です。

わかりやすい具体的な例2

例えば、ウェブ開発者が自分のローカルホストから外部のAPIにアクセスしようとする場合、CORSによってリクエストが拒否されることがあります。この場合、APIのサーバー側でローカルホストからのリクエストを許可するCORS設定を行う必要があります。これにより、開発者はローカル環境でも外部リソースを利用した開発が可能になります。

クロスオリジンリソースシェアリングはどのように考案されたのか

CORSは、ウェブのセキュリティを強化しつつ、異なるオリジン間でのデータ共有を容易にするために考案されました。従来、同一オリジンポリシー(SOP)が適用され、異なるオリジン間でのリソース共有は制限されていましたが、CORSの導入により、適切なセキュリティ設定を行うことで、これを安全に行えるようになりました。

考案した人の紹介

CORSの考案者は特定の個人ではなく、インターネット技術の標準化を推進する団体であるW3Cが主導しています。特に、セキュリティ専門家やブラウザメーカーの協力のもとで仕様が策定され、ウェブブラウザの標準機能として実装されました。

考案された背景

CORSが考案された背景には、ウェブが発展し、異なるオリジン間でのデータ共有のニーズが高まったことがあります。従来のSOPでは柔軟性が欠けており、開発者が手間をかけて回避策を講じる必要がありました。CORSの登場により、開発者はセキュリティを確保しつつ、必要なリソースを他のオリジンから取得することが可能になりました。

クロスオリジンリソースシェアリングを学ぶ上でつまづくポイント

多くの人がCORSでつまづくポイントは、リクエストがブロックされる理由を理解することです。特に、サーバー側で正しく設定されていない場合、ブラウザがリクエストを拒否するため、その原因を特定するのが難しいことがあります。また、CORSヘッダーの設定が不十分だと、予期せぬエラーが発生することもあります。

クロスオリジンリソースシェアリングの構造

CORSは、リクエストヘッダーとレスポンスヘッダーを介して、ブラウザとサーバーの間で通信します。具体的には、ブラウザはリソースにアクセスする前に、プリフライトリクエストと呼ばれるリクエストを送信し、サーバーはそのリクエストに応じて、リソースへのアクセスを許可するかどうかを決定します。この仕組みにより、安全なデータ共有が実現されます。

クロスオリジンリソースシェアリングを利用する場面

CORSは、異なるオリジン間でデータをやり取りする必要がある場面で広く利用されます。例えば、ウェブアプリケーションがAPIを通じて外部のデータを取得する場合や、複数のドメインを使用している大規模なウェブサービスにおいて、CORSは不可欠な技術です。

利用するケース1

企業のウェブサイトが複数のサブドメインを持つ場合、CORSを利用して、ユーザーがシームレスにデータをやり取りできるようにします。例えば、main.example.comからapi.example.comへのリクエストが必要な場合、CORSによってこれが許可されます。

利用するケース2

サードパーティ製のウィジェットをサイトに埋め込む際、CORSを利用して、そのウィジェットが外部APIと通信できるようにすることがあります。例えば、地図表示や外部サービスの連携にCORSが使われます。

さらに賢くなる豆知識

実は、CORSはブラウザによって動作が微妙に異なることがあります。特に、古いブラウザではCORSのサポートが不十分であったり、設定が異なる場合があります。また、サーバー側での設定が不適切な場合、ブラウザによってはリクエストが意図したとおりに動作しないこともあります。

あわせてこれも押さえよう!

  • サーバー設定
  • サーバー設定は、CORSを正しく機能させるために重要です。適切なヘッダー設定を行うことで、リクエストが許可されます。

  • プリフライトリクエスト
  • プリフライトリクエストは、CORSの一環で、サーバーに対して実際のリクエストを送る前に確認するためのリクエストです。

  • セキュリティポリシー
  • CORSは、ウェブのセキュリティを強化するために設計されています。これにより、悪意のある攻撃からサイトを守ることができます。

  • APIの利用
  • APIを利用する際には、CORS設定が必要な場合があります。特に外部のAPIにアクセスする場合に注意が必要です。

  • ブラウザの互換性
  • ブラウザごとにCORSの動作が異なるため、互換性を確認することが重要です。

まとめ

クロスオリジンリソースシェアリングを理解することで、ウェブアプリケーションの開発や外部APIの利用において、安全かつ効率的にデータを扱うことが可能になります。この知識は、日常のウェブ開発や業務において大いに役立つでしょう。