【サーバーNo.172】今更聞けない!CSRFをサクッと解説

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CSRFを初めて耳にする方へ、このページではCSRFの基本的な概念から、その影響や防止策についてわかりやすく説明します。ウェブリテラシーが低い方でも理解できるように具体例を交えて解説しますので、安心してお読みください。

CSRFとは?

CSRF(Cross-Site Request Forgery)とは、ユーザーが意図しないリクエストを別のウェブサイトに送信させられる攻撃のことです。この攻撃により、攻撃者はユーザーのアカウントを利用して、不正な操作を行うことができます。通常、CSRFはユーザーがログインしている状態を悪用し、正規のリクエストに見せかけて不正な操作を行います。

わかりやすい具体的な例1

例えば、あなたがオンラインバンキングのサイトにログインしているときに、別のタブで無害に見えるブログを開いたとします。そのブログに埋め込まれたスクリプトが、知らない間にあなたの銀行アカウントから第三者の口座にお金を振り込むリクエストを送信することがあります。この場合、あなたはブログを見ていただけで、意図せずに銀行取引を行ってしまうのです。

わかりやすい具体的な例2

あるいは、SNSで友人がシェアしたリンクをクリックしたときに、そのリンクがあなたのアカウントを使ってスパムメッセージを大量に送信するリクエストを実行することもあります。あなたは友人の投稿を見ただけで、意図せずスパムの発信源となってしまうのです。このように、CSRF攻撃はユーザーの知らない間に行われるため、非常に厄介です。

CSRFはどのように考案されたのか

CSRFの概念はインターネットが普及し、ウェブアプリケーションの利用が増えるにつれて注目されるようになりました。特に、2000年代初頭におけるセキュリティ研究の中で、ユーザーが意図しないリクエストが送信される危険性が明らかにされ、その後、多くの研究者や企業がこの問題に取り組むようになりました。

考案した人の紹介

CSRFの初期研究を行った人物として、セキュリティ研究者のJesse Burns氏が挙げられます。Burns氏は2000年代初頭にCSRFの危険性を指摘し、関連するセキュリティ対策の提案を行いました。彼の研究は、現在のウェブセキュリティの基礎を築く上で重要な役割を果たしました。

考案された背景

CSRFが考案された背景には、インターネットの急速な普及と、それに伴うウェブアプリケーションの利用増加があります。当初、ウェブ開発者はユーザーがリクエストを意図して送信することを前提に設計を行っていましたが、CSRF攻撃はこの前提を覆し、リクエストの真正性を確認する必要性を浮き彫りにしました。

CSRFを学ぶ上でつまづくポイント

CSRFを理解する上でつまづくポイントの一つは、「なぜ自分が意図しないリクエストが送信されるのか?」という疑問です。これは、ユーザーがログインした状態で、悪意のあるサイトを開いたり、クリックしたりすることで発生します。多くの人が、この仕組みを理解するのに時間がかかる理由は、通常のウェブ操作とは異なる攻撃手法であるためです。

CSRFの構造

CSRF攻撃の構造は、ユーザーが意図しないリクエストを送信するという点にあります。このリクエストは通常、ユーザーが既に認証済みの状態で送信されるため、攻撃者はそのリクエストが正規のものであるかのように装うことができます。例えば、GETリクエストやPOSTリクエストが攻撃者によって意図的に生成され、ターゲットサイトに送信されます。

CSRFを利用する場面

CSRF攻撃は、認証済みのユーザーが行う操作に依存するウェブアプリケーションで特に利用されます。この攻撃は、ユーザーが既にログインしている状態であることを前提としており、銀行取引、SNSの投稿、電子メールの送信など、さまざまな場面で利用される可能性があります。

利用するケース1

例えば、オンラインショッピングサイトでのケースを考えます。あなたが既にそのサイトにログインしているとき、攻撃者はあなたの認証情報を利用して勝手に商品を購入するリクエストを送信することができます。この場合、あなたは何も知らないうちに商品が購入され、請求が発生します。

利用するケース2

また、社内ネットワーク上の管理システムにおいてもCSRF攻撃は脅威となります。管理者がログインした状態で、攻撃者が管理者権限で新しいユーザーアカウントを作成するリクエストを送信することが可能です。この場合、攻撃者はそのアカウントを利用して不正アクセスを行うことができます。

さらに賢くなる豆知識

CSRFについての豆知識として、CSRFトークンというセキュリティ対策が有効です。CSRFトークンは、フォーム送信時に生成される一意のトークンで、サーバー側でトークンの一致を確認することで、リクエストの正当性を保証します。このトークンが一致しない場合、リクエストは拒否されるため、CSRF攻撃を防ぐことができます。

あわせてこれも押さえよう!

  • セッション管理
  • セッション管理は、ユーザーがログイン状態を維持するための技術です。CSRF攻撃を防ぐためには、セッションの適切な管理が不可欠です。

  • HTTPリファラー
  • HTTPリファラーは、リクエストが発生した元のURLを示す情報です。リファラーを確認することで、CSRF攻撃を防止する手助けとなります。

  • クッキー
  • クッキーは、ウェブブラウザが保存するデータで、CSRF攻撃に利用されることがあります。クッキーのセキュリティ設定を強化することで攻撃リスクを減らすことができます。

  • フォーム送信
  • フォーム送信は、ウェブアプリケーションのデータ送信方法です。CSRF攻撃は、特にフォームを利用する際に発生しやすいため、フォームの保護が重要です。

  • CAPTCHA
  • CAPTCHAは、ボットと人間を区別するための技術で、CSRF攻撃の一部を防ぐことができます。

まとめ

CSRFを理解し、その防止策を知ることは、ウェブセキュリティを高める上で非常に重要です。CSRFに対する理解を深めることで、個人情報の保護や不正利用の防止が可能となり、より安全なオンライン活動が実現できます。