【インターネット専門用語No.318】今更聞けない!PKI(Public Key Infrastructure)をサクッと解説

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PKI(Public Key Infrastructure)とは、インターネット上での安全な通信やデータ保護を実現するために、公開鍵と秘密鍵を利用した認証システムの基盤となる仕組みです。この仕組みにより、デジタル署名や暗号化などが可能となり、信頼性の高いオンライン取引やコミュニケーションが支えられています。この記事では、PKIの基本的な概念から、考案された背景、利用方法に至るまでをわかりやすく解説します。

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PKI(Public Key Infrastructure)とは?

PKI(Public Key Infrastructure)は、インターネット上での安全な通信を保証するための技術基盤です。公開鍵と秘密鍵を使用してデータを暗号化し、また、デジタル証明書を使って相手の身元を確認することができます。この仕組みにより、ウェブサイトやメールなどの通信が安全に行えるようになります。

わかりやすい具体的な例

わかりやすい具体的な例1

例えば、オンラインショッピングの際、クレジットカード情報を入力する場面を考えてみましょう。PKIを利用した暗号化技術によって、入力した情報は安全に通信され、第三者に漏れることはありません。このように、PKIは個人情報の保護に重要な役割を果たします。

graph LRA[ユーザー] --> B[ウェブサイト]B --> C{公開鍵で暗号化}C --> D[秘密鍵で復号]D --> E[安全な通信]

上記の図では、ユーザーとウェブサイト間の通信がPKIを利用して暗号化されている様子を示しています。公開鍵で暗号化された情報は、対応する秘密鍵でのみ復号できるため、第三者に盗聴されることなく、安全に通信を行うことができます。

わかりやすい具体的な例2

次に、電子メールの送信例を考えてみます。PKIを活用すると、送信者がメールにデジタル署名を加えることができ、受信者はその署名を使って送信者の身元を確認できます。これにより、偽装されたメールを防ぐことができます。

graph LRA[送信者] --> B[メール]B --> C{デジタル署名}C --> D[受信者]D --> E[送信者の確認]

この図では、電子メールが送信される際に、送信者がデジタル署名を加えるプロセスを示しています。受信者は署名を検証することで、メールが本物であることを確認できます。

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PKI(Public Key Infrastructure)はどのように考案されたのか

PKIは、インターネットの普及に伴い、オンラインでの安全な通信のニーズが高まった1990年代初頭に考案されました。当時は、暗号技術を使った安全な通信が必要不可欠であり、公開鍵暗号方式を基盤にしたPKIが登場しました。この技術の開発によって、インターネット上での取引や通信が安心して行えるようになりました。

graph LRA[1990年代] --> B[公開鍵暗号]B --> C[PKIシステム]C --> D[安全な通信]

考案した人の紹介

PKIの考案に大きく貢献したのは、アメリカの暗号学者であるロナルド・リベスト博士です。彼は、公開鍵暗号技術の基盤となるRSA暗号を共同で開発しました。RSA暗号は、PKIの中核技術として今でも多くのシステムで使用されています。

考案された背景

PKIが考案された背景には、インターネットの商業利用の拡大と、それに伴うセキュリティリスクの増加があります。通信内容の盗聴や改ざんが懸念される中で、安全なデータのやり取りを実現するために、公開鍵暗号の技術が必要とされ、PKIが登場しました。

PKI(Public Key Infrastructure)を学ぶ上でつまづくポイント

PKIの学習で多くの人がつまづくポイントは、公開鍵と秘密鍵の違いや、その実際の使用方法です。公開鍵と秘密鍵はペアで使われ、暗号化と復号化が行われますが、その仕組みを理解するには、基礎的な暗号理論を学ぶ必要があります。

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PKI(Public Key Infrastructure)の構造

PKIの構造は、主に公開鍵と秘密鍵、そして認証局(CA)を中心に構成されます。公開鍵はインターネット上で広く公開され、秘密鍵は送信者が所有します。認証局は、公開鍵が正当な所有者に属することを証明する役割を担っています。

graph LRA[公開鍵] --> B[インターネット]B --> C[認証局]C --> D[秘密鍵]D --> E[通信の安全]

PKI(Public Key Infrastructure)を利用する場面

PKIは、オンラインショッピングやインターネットバンキングなど、個人情報を扱うサービスで広く利用されています。これにより、取引内容や個人情報の保護が可能となります。

利用するケース1

オンラインショッピングでクレジットカード情報を入力する際、PKIによって通信が暗号化され、情報漏洩を防ぐことができます。これにより、消費者とショップの間で安全な取引が成立します。

graph LRA[消費者] --> B[オンラインショップ]B --> C{暗号化通信}C --> D[クレジットカード情報]D --> E[安全な取引]

利用するケース2

電子メールで機密情報を送る際、PKIによるデジタル署名を使うことで、受信者は送信者の身元を確認でき、改ざんが防止されます。

graph LRA[送信者] --> B[電子メール]B --> C{デジタル署名}C --> D[受信者]D --> E[信頼性確認]

さらに賢くなる豆知識

PKIを使った認証システムでは、証明書失効リスト(CRL)やオンライン証明書状態プロトコル(OCSP)が利用され、証明書が失効した場合でも、リアルタイムで確認することができます。

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あわせてこれも押さえよう!

PKI(Public Key Infrastructure)の理解を深めるために、以下のインターネット専門用語も学んでおくと良いでしょう。

  • 暗号化
  • 暗号化は、データを第三者に解読されないように変換する技術です。

  • デジタル署名
  • デジタル署名は、送信者がメールやファイルに署名することで、内容が改ざんされていないことを証明するものです。

  • 証明書
  • 証明書は、公開鍵の所有者が正当なものであることを証明するためのデジタルな証拠です。

  • 認証局(CA)
  • 認証局は、公開鍵と秘密鍵が正当なものであることを確認し、証明書を発行する機関です。

  • SSL/TLS
  • SSL/TLSは、インターネット上で安全な通信を行うための暗号化プロトコルです。

まとめ

PKI(Public Key Infrastructure)を理解することで、安全なインターネット取引や通信の重要性が明確になります。特に、暗号化やデジタル署名によって情報を守る仕組みを学ぶことは、日常的なインターネット利用やビジネスにおいて非常に役立ちます。

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