【インターネット専門用語No.223】今更聞けない!ネットワークプロトコルをサクッと解説

インターネット用語集 インターネット用語集
この記事は約5分で読めます。

ネットワークプロトコルは、インターネット上でデータがどのように交換されるかを規定するルールの集まりです。この記事では、その基本を明快に解説します。

ネットワークプロトコルとは?

ネットワークプロトコルは、コンピュータ同士が通信する際に従うべき手順や規約を定めたものです。これによって、異なるシステムや技術を持つデバイス間でもスムーズにデータ交換が可能になります。

わかりやすい具体的な例

例えば、ウェブサイトを閲覧するとき、ブラウザはHTTPというプロトコルを使用してウェブサーバーと通信します。

sequenceDiagram participant A as ブラウザ participant B as ウェブサーバー A->>B: HTTPリクエスト B->>A: HTTPレスポンス

この例では、ブラウザがウェブサーバーに対してHTTPリクエストを送り、サーバーからはHTMLファイルや画像などのレスポンスが返されます。

別の例として、メールの送受信にはSMTPとPOP3またはIMAPというプロトコルが用いられます。

sequenceDiagram participant C as メールクライアント participant D as メールサーバー C->>D: SMTPを使用したメール送信 D->>C: POP3/IMAPを使用したメール受信

この例では、メールクライアントがメールサーバーにSMTPを使用してメールを送信し、受信する際にはPOP3またはIMAPを使用しています。

ネットワークプロトコルはどのように考案されたのか

ネットワークプロトコルは、インターネットの父とも呼ばれるヴィントン・サーフとボブ・カーンによって1970年代に考案されました。彼らはTCP/IPプロトコルを開発し、それが後にインターネットの基盤となりました。

graph LR A[ヴィントン・サーフ] -->|共同開発| B[TCP/IPプロトコル] B --> C[インターネットの基盤]

考案した人の紹介

ヴィントン・サーフは、TCP/IPプロトコルを共同で開発したことで知られるアメリカの計算機科学者です。彼のこの業績は、現代のインターネット通信の礎を築きました。

考案された背景

1970年代初頭、異なるネットワーク間で効率的にデータをやり取りする手段が必要とされ、その解決策としてTCP/IPが開発されました。この技術は、様々なデータ通信の標準として採用されています。

ネットワークプロトコルを学ぶ上でつまづくポイント

ネットワークプロトコルの学習では、その複雑さと抽象性が障壁となることがあります。特に、プロトコルの階層構造や、異なるプロトコル間でのデータ形式の違いが理解しにくい点です。

ネットワークプロトコルの構造

ネットワークプロトコルは、OSI参照モデルに従って階層的に構造化されています。これには、物理層からアプリケーション層までの7層が含まれます。

graph TB A[アプリケーション層] --> B[プレゼンテーション層] B --> C[セッション層] C --> D[トランスポート層] D --> E[ネットワーク層] E --> F[データリンク層] F --> G[物理層]

ネットワークプロトコルを利用する場面

ネットワークプロトコルは、インターネット上で情報をやり取りするすべての場面で利用されます。

利用するケース1

オンラインゲームでの通信にはUDPが使用されることが多いです。これは、リアルタイム性が求められるため、速度を優先するUDPが適しています。

sequenceDiagram participant E as ゲームクライアント participant F as ゲームサーバー E->>F: UDPによるデータ送信 F->>E: UDPによるデータ受信

利用するケース2

企業間での大量データ転送にはFTPが利用されることが多いです。これは、ファイル転送の信頼性と効率性を高めるためです。

sequenceDiagram participant G as 送信者 participant H as 受信者 G->>H: FTPによるファイル送信 H->>G: 確認応答

さらに賢くなる豆知識

ネットワークプロトコルの中には、実験的なものや特定の用途に特化したものが存在します。例えば、QUICプロトコルはGoogleによって開発され、より速く安全なインターネット通信を目指しています。

あわせてこれも押さえよう!

ネットワークプロトコルの理解において、あわせて学ぶ必要があるインターネット専門用語について5個のキーワードを挙げて、それぞれを簡単に説明します。

  • IPアドレス: インターネット上のデバイスを識別するための番号です。
  • DNS: ドメイン名をIPアドレスに変換するシステムです。
  • ルーティング: データパケットが送信元から目的地までの最適なパスを見つけるプロセスです。
  • 暗号化: データを安全に送受信するために、情報を読み取り困難な形式に変換する技術です。
  • ファイアウォール: 不正アクセスからネットワークを保護するためのシステムです。

まとめ

ネットワークプロトコルを理解することは、安全で効率的なインターネット使用に欠かせない知識です。日常生活やビジネスの中でこの技術がどれだけ重要であるかを理解することが、デジタル社会で生き抜くための鍵となります。