【サーバーNo.75】今更聞けない!Kubernetes(クーバネティス)をサクッと解説

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Kubernetes(クーバネティス)は、クラウドネイティブなアプリケーションのデプロイ、スケーリング、管理を簡単にするためのオープンソースプラットフォームです。このガイドでは、Kubernetesがどのように機能し、どのように活用されるかについて、初心者にもわかりやすく説明します。

Kubernetes(クーバネティス)とは?

Kubernetesは、コンテナ化されたアプリケーションを管理するためのシステムです。複数のサーバーにまたがって動作するアプリケーションを効率的に運用するために考案されました。Googleが社内で使っていた技術を基に開発され、現在は多くの企業や開発者によって利用されています。

わかりやすい具体的な例1

例えば、あなたがウェブサービスを運営しており、急激にアクセスが増えた場合、従来の方法では新たにサーバーを追加し、その上でアプリケーションを動かす必要があります。しかし、Kubernetesを使えば、アクセスの増減に応じて自動でサーバーを追加・削減し、アプリケーションをスムーズに運営できます。

わかりやすい具体的な例2

また、複数のバージョンのアプリケーションを同時に管理したい場合も、Kubernetesは有効です。開発中の新しいバージョンと、安定稼働中の既存バージョンを同じサーバー上で並行して動かすことができるため、ダウンタイムなしで新機能のテストや段階的なリリースが可能です。

Kubernetes(クーバネティス)はどのように考案されたのか

Kubernetesは、Googleが社内で開発・運用していたBorgというシステムを基に作られました。このシステムは、巨大なインフラを効率的に管理するために開発され、のちにオープンソース化され、Kubernetesとして一般に公開されました。現在では、クラウドネイティブなアプリケーションの標準ツールとして広く利用されています。

考案した人の紹介

Kubernetesの主要な考案者は、Googleのエンジニアであるジョー・ベーダ(Joe Beda)、ブレンダン・バーンズ(Brendan Burns)、そしてクレイグ・マクラックリン(Craig McLuckie)です。彼らは、Google内の巨大なインフラを効率的に管理するためのツールとしてBorgを開発し、後にKubernetesとしてオープンソース化しました。

考案された背景

Kubernetesが誕生した背景には、Googleが直面した巨大なデータセンター運用の課題がありました。数十万台のサーバーを効率的に管理し、アプリケーションのデプロイやスケーリングを自動化する必要があったため、これを解決するための内部ツールとしてBorgが開発されました。その技術がベースとなり、Kubernetesが生まれました。

Kubernetes(クーバネティス)を学ぶ上でつまづくポイント

Kubernetesの学習でつまづくポイントの一つは、その複雑さです。Kubernetesは非常に多機能で柔軟ですが、初めて学ぶ人にとっては、構成要素が多く、どこから手をつけて良いか分からないことがよくあります。特に、クラスタの管理やPodの設定において、詳細な設定が必要となるため、多くの人がこの段階で戸惑います。

Kubernetes(クーバネティス)の構造

Kubernetesは、主に「マスター」と「ワーカー」という2つの構成要素で構成されています。マスターはクラスタ全体を管理し、スケジューリングやAPIサーバーを担当します。一方、ワーカーは実際にコンテナを動かす役割を持ち、ノードと呼ばれるサーバー群で構成されています。

Kubernetes(クーバネティス)を利用する場面

Kubernetesは、主にクラウドネイティブアプリケーションのデプロイやスケーリングに利用されます。また、マイクロサービスアーキテクチャの運用にも適しており、迅速なリリースと高い可用性が求められるシステムでの利用が一般的です。

利用するケース1

例えば、オンラインショッピングサイトの運営者が、セール時に急増するトラフィックに対応するためにKubernetesを利用します。Kubernetesを使うことで、自動的にサーバーをスケールアップし、アクセス過多によるサイトダウンを防ぎます。

利用するケース2

また、開発環境で異なるバージョンのアプリケーションをテストする際にもKubernetesは役立ちます。異なるバージョンを同時にデプロイし、テストしながら、本番環境に影響を与えないように運用できます。

さらに賢くなる豆知識

Kubernetesの名前は、ギリシャ語で「舵」を意味する言葉に由来します。この名前は、コンテナ化されたアプリケーションを巧みに操り、一貫性のある運用とスケーリングを実現するという役割を象徴しています。また、Kubernetesのロゴには7本のスポークがあり、これは7人のGoogleの創設者にちなむものです。

あわせてこれも押さえよう!

  • Docker
  • コンテナの作成・管理を行うためのプラットフォームで、Kubernetesと密接に関連しています。

  • Helm
  • Kubernetesのパッケージマネージャーで、複雑なKubernetesアプリケーションのデプロイを簡素化します。

  • Prometheus
  • Kubernetes環境のモニタリングツールで、パフォーマンスの監視に使用されます。

  • Istio
  • Kubernetes上でのサービスメッシュを構築し、サービス間の通信を管理します。

  • Kubectl
  • Kubernetesクラスタを管理するためのコマンドラインツールで、日常的に使用されます。

まとめ

Kubernetesを理解することで、クラウドネイティブアプリケーションの管理が飛躍的に効率化されます。これにより、スケーラビリティや可用性が向上し、ビジネスの成長を支える重要なスキルを身につけることができます。