【プラグインNo.75】今更聞けない!Polylangをサクッと解説

プラグイン
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本記事では、WordPressで多言語サイトを構築したいと考えている方に向けて、Polylangの基本的な使い方や特徴をわかりやすく解説いたします。初心者の方でも理解しやすいように、具体例や図解も交えて紹介しております。

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Polylangとは?

Polylangとは、WordPressにおける多言語化を実現するためのプラグインです。投稿・固定ページ・カテゴリ・タグなどを、複数の言語で作成・管理できるようになります。簡単な操作で言語切り替えが可能であり、翻訳されたコンテンツを統一的に管理する機能が整っています。

わかりやすい具体的な例

日本語と英語のサイトを同時に運営したいとき

graph TD A[WordPressの投稿画面] --> B{言語を選択} B --> C[日本語版の投稿を作成] B --> D[英語版の投稿を作成] C --> E[同一URL構造で言語ごとに分岐] D --> E E --> F[ユーザーが言語を選択して閲覧可能] note right of B: 各投稿に対して言語を個別指定できます。

例えば、日本語と英語で同じ内容のブログを提供したいときに、Polylangを使えば、1つの投稿に対して複数の言語を割り当てて管理できます。ユーザーが言語を切り替えるボタンを押すと、対応する翻訳ページへ自動的に誘導されます。

製品ページを多言語化して海外展開を始めたいとき

graph TD A[製品ページの原稿] --> B{翻訳追加} B --> C[英語] B --> D[中国語] C --> E[英語ページ作成] D --> F[中国語ページ作成] E --> G[翻訳をPolylangに登録] F --> G G --> H[言語切り替えメニューに反映] note right of H: 訪問者の言語に合わせて自動切り替えも可能です。

海外向けに製品紹介ページを展開する際、Polylangを使うと、同じページ構成を維持しつつ各国語に翻訳したページを簡単に設置できます。訪問者が利用しているブラウザの言語設定に応じて自動的に言語が切り替わる機能もあります。

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Polylangはどのように考案されたのか

Polylangは、多言語化のニーズが高まる中で、WordPressユーザーの要望に応える形で誕生しました。言語ごとに別のページを作成する従来の方法では管理が煩雑になりやすく、効率的な多言語対応の手段が求められていました。そこで、同一構造の中で複数言語を扱える仕組みとしてPolylangが開発されました。

flowchart TD A[2012年:多言語ニーズの増加] --> B[既存プラグインの複雑さに不満] B --> C[効率的な多言語管理を目指して開発] C --> D[Polylangリリース] D --> E[WordPressコミュニティに普及] note right of C: 「シンプルかつ拡張性の高い構造」をコンセプトにしています。

考案した人の紹介

Polylangを開発したのはフランスの開発者Frédéric Demarle氏です。彼は自身のクライアント向けにWordPressの多言語対応を求められることが多く、既存のソリューションでは満足できなかったため、2012年にPolylangを独自に開発しました。彼の哲学は「誰でも使える直感的な多言語管理」であり、その理念は今もプラグインに反映されています。

考案された背景

2010年代初頭、Webサイトの多言語化は世界的なビジネス展開に不可欠な要素となっていました。しかし、当時の多言語プラグインは動作が重く、学習コストも高かったため、よりシンプルで直感的なツールが求められていたのです。こうした背景の中、Polylangは登場しました。

Polylangを学ぶ上でつまづくポイント

Polylangを学び始めた人が最初につまづくのは、「翻訳」と「言語切り替え」の仕組みです。多くの方が「自動で翻訳される」と誤解しますが、Polylangは機械翻訳機能を持っていません。各言語のページは手動で作成する必要があります。また、類似プラグインである「WPML」や「TranslatePress」などと混同しやすいため、それぞれの特性を正しく理解する必要があります。

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Polylangの構造

Polylangの構造は「言語」「投稿タイプ」「翻訳グループ」の3つの柱で成り立っています。各投稿に対して言語を割り当て、それぞれの翻訳を「グループ化」することで、ユーザーが簡単に切り替えられる仕組みです。URL構造の柔軟性や、カスタム投稿タイプへの対応もあり、シンプルながら高い拡張性を持っています。

graph LR A[投稿A(日本語)] --> B[翻訳グループ1] C[投稿B(英語)] --> B B --> D[URLに?lang=jaや/lang/enを追加] D --> E[ユーザーが希望言語で表示可能] note right of B: 投稿同士を「翻訳グループ」で結びます。

Polylangを利用する場面

Polylangは、グローバル展開を考える企業や多国籍ユーザー向けのサイト構築に最適です。

利用するケース1

たとえば、観光地の情報を多言語で提供するサイトでは、Polylangを使って訪問者の言語に応じたページを表示できます。英語、韓国語、中国語など各国語で投稿を用意し、URLやメニューを統一感のある形で管理できるため、訪問者は違和感なく情報を取得できます。また、ブラウザ言語に応じた初期表示の設定も可能で、ユーザー体験の向上に繋がります。

flowchart TD A[観光情報サイト構築] --> B[Polylang導入] B --> C[各言語ページ作成] C --> D[言語メニュー設置] D --> E[訪問者に応じて表示切替] note right of C: 投稿・固定ページ・カスタム投稿すべてに対応可能です。

利用するケース2

国際的な非営利団体(NGO)のWebサイトでは、多言語でのメッセージ発信が重要です。Polylangを導入することで、活動報告や募金案内などを言語ごとに整備できます。さらに、ニュースレターの配信やSNSリンクも各言語で最適化できるため、グローバルな情報発信に効果的です。

flowchart TD A[NGOサイト構築] --> B[Polylang導入] B --> C[言語ごとのページ整備] C --> D[募金・報告コンテンツ多言語化] D --> E[国際的な支援者への情報提供] note right of E: コンテンツの整合性を保ったまま多言語対応が可能です。

さらに賢くなる豆知識

Polylangには、無料版と有料版(Polylang Pro)があります。Pro版では、より細かな言語切り替えの制御や、カスタム投稿タイプ・ウィジェット・URLのスラッグなどへの対応が強化されています。また、Polylang for WooCommerceというアドオンを使えば、ECサイトの多言語化も簡単に行えます。こうした拡張性の高さがPolylangの魅力です。

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あわせてこれも押さえよう!

Polylangの理解において、あわせて学ぶ必要があるプラグインについて5個のキーワードを挙げて、それぞれを簡単に説明します。

  • TranslatePress
  • Polylangと同様に多言語化を行えるが、リアルタイムで翻訳画面を見ながら作業できるのが特長です。

  • WPML
  • 商用サイト向けに高機能な多言語管理を提供し、Polylangよりも細かな制御が可能です。

  • Weglot
  • クラウドベースの自動翻訳を中心とした多言語プラグインで、導入が簡単です。

  • Lingotek
  • Polylangと連携できる翻訳支援プラグインで、プロによる翻訳依頼も可能です。

  • GTranslate
  • Google翻訳を活用した自動翻訳ツールで、多言語対応の第一歩として便利です。

まとめ

Polylangを使いこなすことで、多言語対応サイトの構築がスムーズになり、グローバルな情報発信が可能になります。初心者でも始めやすく、拡張性も高いため、長期的な運用にも適しています。多様な利用ケースに対応できる柔軟な構造が、多くのユーザーから支持される理由です。

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